匂袋
携帯用の匂袋です。
匂いは『にほひ』と書きます。「に」は丹。「ほ」は秀。すなわちとても素敵な赤い色。目でとらえられる美しさを表現した言葉なんです。だから、花が美しく咲いている情景を匂うが如くなんて言うんですね。最近は日本語の表現が浅くなって来たように思うのです。言葉は生ものなのであんまり非難じみたことは言いたくないのですが、古来より伝承されたさまざまな表現力を今一度勉強して見る事で、周りの風景をもっと情感豊かに描き出せるのでは…って思うことがあります。
匂うって行為も京都のお香屋さんでは匂いを当てっこした平安朝の遊びを若い女性に体感してもらう試みをされてますし、学生さんが修学旅行のお土産に匂袋を買って帰ったりも多いと聞きます。
個人的にはフランスの香水と日本の香には共通点があると考えているのですがやはり日本人には香の匂いが似合っているように思えてなりません。匂袋はそんな香を携帯にしたもの。大切にしたいもののひとつですね。
関連記事