『ガラスの巨塔』
元NHK「プロジェクトX」プロデューサーの今井彰さんが書いた
『ガラスの巨塔』。
帯には
「巨大公共放送局を舞台に
渦巻く野望と嫉妬」とあって
あのエビ・ジョンイルさんも
出てきますが、
わたしは単純に
NHKの番組作りを
垣間見られるだけで
面白かったです。
湾岸戦争時に
イラクで捕虜となった
米軍兵士の息子を待ち続ける
アメリカ人夫婦の取材。
5日間ぶっ通しの編集。
どんな思いでプロジェクトXを作ったのか。
真摯に番組と向き合っていたことが伝わってきました。
プロジェクトXのやらせ問題のことも
本を読む限りでは今井さんのおっしゃることに納得です。
いますよね、発言のあやうい人。
協賛金3000万円問題は?でしたし
渋谷での万引きについてもちゃんと書いてたのは意外ですが、
自分かわいさに大げさになりがちな自伝的小説を
あんなにムダのない文体で書けるなんて
やっぱりすごいと思いました。
『ガラスの巨塔』
今井 彰 著
幻冬舎
定価(本体1600円+税)
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